発言 1
この発言の公式記録◆15番(わたなべ友貴議員) 私は、杉並区議会自由民主党のわたなべ友貴です。会派の一員として、通告に従い、区政一般について質問をさせていただきます。 質問項目は、大きく2点、杉並の防災対策について、荻窪駅周辺のまちづくりについてです。よろしくお願いいたします。 まずは、杉並の防災対策について伺います。 杉並区は、昨年東京都が創設した公立小中学校の体育館へのエアコン整備のための補助制度を活用し、ことしの2月、区内の全公立小中学校体育館へのエアコン整備を早速に決定いたしました。 そもそも都がこの補助制度をつくったきっかけは、昨年夏の酷暑がきっかけです。7月には、愛知県豊田市の小学校1年生の児童が熱中症により死亡するという痛ましい事件も起こりました。ですから、体育館のエアコン整備の第1の目的は、夏場の子供の命を守ることです。これはもちろん重要です。しかし、本日は、公立小中学校体育館の災害時の役割から、防災の視点で、エアコン整備について質問をさせていただきます。 防災の目的は、命を守ることです。まずは、災害による直接死から命を守る、建物や家具の下敷きにならない、火災や水害に巻き込まれないことです。さらに、平成28年4月に発災した熊本地震以降は、災害後の避難生活の疲れ、ストレス、環境悪化により体調を崩し死亡する災害関連死、こちらにより死亡する方が多く、これを防ぐことにも目が向けられています。 熊本地震において、内閣府の発表によると、平成30年10月現在、死者の合計は272名、そのうち直接死が50名に対し、災害関連死は全体の実に8割、214名に上ります。このデータから、災害の被害者を減らすためには、災害後の被災者の体調管理にも備えておくことが必要だとわかります。 発災後、区民の皆さんは、自宅避難が困難な場合に、区立小中学校に開設される震災救援所へ避難し、体育館や教室で避難生活を始めます。1人当たりの生活面積はとても狭く、隣との仕切りも不完全。常に人の目があり、ストレスもたまります。もしそこに、真夏や冬場の発災で気温の面でも厳しい環境を強いられれば、被災者の方が体調を崩すことは必至です。ですから、体育館へのエアコン整備は、避難者の生活環境の向上に効果があり、災害関連死を防ぐ防災の観点からとても重要です。 もっとも、エアコンを動かすためには当然電源が必要ですが、多くの区民が避難するような大規模災害が発生した際には、停電していることも当然予想されます。 そこで、大規模災害が起きたときの区内停電の被害想定、また、震災救援所となる区内小中学校体育館への電源供給が保証されているのか伺います。 平成31年2月の文教委員会で示された資料によると、区は、体育館は震災救援所における避難所としての機能も有している、避難者の生活環境の向上を目的にエアコンを整備する旨の記載があります。防災上の効果を明確にうたっているにもかかわらず、いざ震災時に、停電でエアコンが使えませんは通りません。目の前にあるエアコンが動かなければ、区民からは、区は防災上の効果があると区民を欺いたのか、はたまた、区には全く想像力が欠落しているのかと疑われかねません。ですから、私は、停電に備え、必ず非常用電源をセットで整備するべきと考えます。区の体育館への非常用電源の整備状況並びに今後の整備方針や、その予定を伺います。 さきの文教委員会の資料によれば、区は、体育館へのエアコン整備を3年かけて完了させる計画を立てています。では、もし、たった今――既に連日30度を超える暑さが続いておりますが、災害が発生し、体育館での避難生活が始まったらどうでしょう。区は、エアコン整備が完了するまでの間、学校での災害関連死を防ぐため、どのように被災者の健康管理を図る計画か伺います。 昨年8月27日夜、杉並でゲリラ豪雨が発生しました。区内の冠水被害の様子はSNSを通じ瞬く間に拡散、テレビのニュースにもなり、大きな話題となりました。私も、自宅がある上荻1丁目のマンションの目の前、青梅街道が冠水しているのを自身の目で確認しております。 そこで、まず、昨年のゲリラ豪雨による区内道路冠水被害の状況を伺います。 道路冠水の主な原因は、大きく分けて2つです。1つは、降水量の増加に伴う河川の氾濫、もう一つは、下水道の排水処理が追いついていないケースです。道路自体は排水処理をするように整備していても、何らかの理由で処理が遅くなり、降水量に負けてしまうのです。 処理が遅くなる理由も2つあって、1つは、雨が強過ぎて、そもそも下水管の処理容量をオーバーする場合、もう一つは、ごみなどにより取水口が詰まり、排水能力が著しく低下してしまうケースです。杉並区はとても美しいまちですから、そんなにごみが落ちているようには見えませんが、雨に流され、徐々に取水口に集まってくるので、だんだんと詰まっていきます。街路樹の多い場所は、落ち葉も詰まりの原因となります。 そこで、区は、昨年の区内冠水状況の主な原因はどのようなものであったと認識しているのか伺います。 では、冠水被害解消のために、杉並区が今できることは何でしょう。まず考えるべきは、そもそもの下水道の貯水量をふやすことです。 現在、東京都は、冠水多発地域である阿佐谷、荻窪などの地域で、時間雨量50ミリの豪雨に対応できるよう浸水対策を進めています。しかし、現在、都内で発生している豪雨は、頻繁に毎時50ミリを超えており、都の整備が仮に終わったとしても、到底被害はなくなりません。そもそも平成17年に区内で起きた記録的豪雨が112ミリだったのに対し、いまだに50ミリ対策を進めている東京都は、認識が甘過ぎます。話になりません。 杉並区は、東京都にだけ対策を任せていても区民の安全を守ることはできません。ならば、区はみずからの手で区道の下に貯留管をつくり、下水の処理容量をふやすなどして区民の安全を守るべき時期に来ているのです。それが、57万区民の命を預かる杉並区の使命です。もっとも、そのためには莫大な予算と時間がかかります。それも理解しています。ですから、まずは、すぐにできることから始めてみましょう。 例えば、区道に設置している下水道の取水口をふやすことです。水の取り口をふやし、ごみや落ち葉の流れつく場所を分散すれば、冠水するリスクは大きく軽減されます。そこで、私は、冠水多発地域の区道の取水口を増設するべきと提案いたしますが、区にそのお考えがあるのか伺います。 もう一つ考えられる対策は、取水口が塞がるのを未然に防ぐことです。昨年のゲリラ豪雨の際、JR阿佐ケ谷駅で水が出ました。東京都下水道局に確認をすると、中杉通りの下にある貯留管は満水だったものの、取水口と貯留管をつなぐ管にはまだ余力があったそうです。その管を満水まで活用できなかった原因は、取水口を落ち葉が塞いでしまっていたからだといいます。余力があったにもかかわらず冠水被害が出ていては、被害に遭われた区民にしたら、当然、何なんだよという気持ちになるわけです。 区は、豪雨の際、冠水多発地域へ職員の方を派遣し、取水口の清掃をしておりますが、同時多発的に発生する冠水全てに対処するには、到底人手が足りません。 では、取水口が塞がらないよう、現状でどう対処するか。私は、豪雨が発生した際に、区民の皆さんおのおのに下水道の取水口の清掃をお願いすることが、最も簡単で効果的な浸水対策だと考えます。自助と共助が地域の安全を守るのです。もっとも、そのために区は、区民の皆さんに対して、御自身で何ができるのか、そしてそれがなぜ冠水対策になるのか、そうした周知を徹底的に行わなくてはなりません。 さきの道路冠水のときの話です。私の住まいの2軒隣のマンションオーナーは、青梅街道に水がたまっていることに気づき、とても驚いたが、取水口が落ち葉で塞がっていることに気がつき、取り除くと、すぐに水を吸っていったとおっしゃっております。つまり、そのときまで、落ち葉が取水口を塞ぎ、それが原因で冠水していることを知らなかったのです。 私は、道路冠水対策に取水口清掃が効果的であるとの区民の理解がまだまだ進んでいないなと感じています。区は、現在このことについてどのように周知し、また、これからどのように徹底を図っていくのか、お伺いいたします。 ことしの3月、日本で初めて乳児用液体ミルクの販売が開始されました。私は、この乳児用液体ミルクを震災救援所に常時備蓄するべきであると考えます。なぜなら、乳児用液体ミルクの備蓄の有無が、震災時に赤ちゃんの命を左右するからです。災害時にも赤ちゃんを母乳だけで育てることができるのであれば、もちろんそうするべきです。しかし、お母さんも災害時にはストレスで体調を崩し、母乳が出にくくなることもあるでしょう。さらに、保育園などにお子さんを預けているときに発災し、お母さんがけがをしたり命を落としてしまったりすることも、当然想定されます。そうしたときに、母乳にかわる赤ちゃんのミルクが必ず必要になります。 現在、震災救援所に粉ミルクは備蓄されておりますが、これを使うためには、そもそも、お湯を沸かし、清潔な哺乳瓶に粉ミルクを入れ、そして沸かしたお湯で粉ミルクを溶かし、冷水で冷ます、この過程が必要です。しかし、災害が起きた直後、粉ミルクを溶かすためのお湯を十分に確保できる保証があるのでしょうか。それはわかりません。もしお湯が用意できなければ、赤ちゃんはミルクを飲むことができず、栄養不足で命を落とすことになるかもしれません。 この点、液体ミルクは、清潔な哺乳瓶に移すだけで使うことができるため、お湯を用意する必要がありません。もっとも、液体ミルクは粉ミルクと比べて費用が3倍から4倍高く、保存期限も、粉ミルクが1年半なのに対し液体ミルクは半年から1年と短い。また、現在震災救援所に備蓄している哺乳瓶も、使い捨てなければ、毎回煮沸消毒が必要ですから、お湯がないことを想定して、この数もふやさなくてはなりません。なので、現在よりも備蓄のためにかかる費用は多くなります。それでも、あえて私は、赤ちゃんの命を守るため、乳児用液体ミルクを震災救援所に常時備蓄することを区へ求めますが、備蓄に向けた検討状況を伺います。 いざ備蓄を進める際に問題となるのは、続々と訪れる保存期限です。その都度廃棄していたのではもったいないし、切りがない。これを解決するのがローリングストックです。現在、保存期限の迫ったアルファ米は、防災訓練の際に炊き出し訓練で消費し、廃棄をせずに新しいものを買い足しています。これがローリングストックです。乳児用液体ミルクも、これをすればいいのです。先行事例では文京区の例があります。文京区では、保存期限の迫った乳児用液体ミルクを、乳児健診や母親学級、近隣の保育園の防災訓練のときなどに、その都度、無償で配布しています。これには、廃棄をなくすことに加えて、もう一つ大きなメリットがあります。それは、実際に使用してみて、使い方がわかるということです。 昨年9月、北海道胆振東部地震が発生しました。私も、前職であります東京都議会議員の秘書でございますから、早坂義弘都議会議員とともに直ちに現地へ入り、支援活動を行いました。このとき、避難所となっていた公民館では、東京都からの支援物資として送られてきた乳児用液体ミルクが倉庫の奥に追いやられ、全く使用されていませんでした。その理由を聞いてみると、使用方法がわからないから、北海道庁から各自治体へ、使用実績がないため使用を差し控えろとの連絡もあったそうです。こんなにばかげた話はありません。 ローリングストックは、いざ災害時に使用するとき、使用方法がわからず放置という、北海道のような最悪な事態を回避することにも役立ちます。したがって、杉並区でも乳児用液体ミルクを備蓄し、ローリングストックを用い、一人でも多くの方に乳児用液体ミルクが1度は届き、実際に飲んでいただくよう施策を練るべきと考えますが、見解を伺います。 これまで何度も述べてきたように、区内の全小中学校は、災害時の震災救援所に指定されています。区が作成している震災救援所運営管理標準マニュアル(基本編)によると、震災救援所の運営は、地域、杉並区、学校の3者が連携して取り組むとの記載があります。つまり、地域住民、区職員、学校職員やPTAという人の連携です。区が進める施設再編整備計画によると、これから小中学校の統廃合が進む中で、学校から職員、PTAという人がいなくなり、学校という箱だけが残る、新しい形の震災救援所が次々とあらわれることが想定されます。そうした場合、跡地施設の管理者と地域住民の相互の連携が今まで以上に重要になると考えますが、区の認識を伺います。 私の地元荻窪にあります旧若杉小学校の震災救援所運営体制の現状に、私は大変な危機感と憤りを感じています。ここはまさに小学校の統廃合によって学校の箱だけが残った典型です。もっとも、地域、区、学校の連携体制のうち、施設を管理する学校の役割は、跡地施設を使っている、今でいう保育室若杉などの4施設が担うものと考えます。しかし、運営に携わる地域住民の方のお話では、震災救援所訓練に保育室若杉等の関係者の参加はなく、定期的に行われる運営会議にも参加することはないとのことです。お子さんたちが施設にいる昼間に発災した場合、ともに施設を使うわけですから、その連携不足は、避難所運営の命を守るという目的に真っ向から反するものであり、致命的と言わざるを得ません。 そこで、現在、廃止された学校の跡地施設を利用し震災救援所を設置、運営している場合、施設の管理者と地域住民の連携に大きな問題があるという声が届いていますが、現状の課題認識と区の対策を伺います。 震災救援所訓練は、参加者の方に防災意識を持っていただき、実際に行動に移していただくために行うものですから、一人でも多くの方に参加していただくことが求められます。そのためには、あらゆる手段で参加者をふやさなくてはなりません。現在区は、「広報すぎなみ」や町会の掲示板への張り紙で訓練の参加を呼びかけていますが、まだまだ参加者の少ない救援所が多くあります。 そこで、私は、選挙の当日、投票所となる小中学校で訓練の告知を掲示してみてはどうかという提案を本日はしたいと思います。なぜなら、投票所になる体育館へ投票に来る方は、発災時にその体育館を震災救援所としてお使いになる方が、地域的にほとんど同じだからです。もちろん、選挙という本分をたがえぬよう、有権者が投票を終え、会場を後にする際に目に入るような場所に掲示することが大前提です。早速、再来月には参議院選挙が控えています。一人でも多くの方に告知し、訓練参加者をふやそうではありませんか。 そこで、投票所となる小中学校において、投票日に震災救援所訓練の告知を掲示することを提案しますが、区の見解を伺います。 次に、荻窪駅周辺のまちづくりについて伺います。 私の地元荻窪では、長年、南北地域間の分断、いわゆる南北問題が、まちづくりを考える上でのメーンテーマとなっています。その中でも南北往来の利便性の問題は、荻窪というまちのポテンシャルを最大限生かすために、必ず解決しなくてはなりません。さらに私は、防災という視点でこの問題を一歩ずつでも前へ進めていきたいと思い、きょうは質問をさせていただきます。 そこで、まず、杉並区はこれまで、荻窪駅南北往来の利便性の悪さを解消するためにどのような取り組みを行ってきたのか、確認いたします。 荻窪駅の南北を往来するには、荻窪駅東口改札前地下通路、いわゆる東口のみどりの窓口の前を通る通路ですが、ここを通ることが最短です。わざわざ阿佐ケ谷駅寄りのインテグラルタワー前や、西荻窪駅寄りの荻窪税務署前にある、駅から離れた地下道を利用する人は、自転車利用者でない限り、まずいらっしゃいません。しかし、深夜になると話は全く変わります。最終電車が荻窪駅を出発すると、荻窪駅北口、南口のシャッターは閉まり、南北を往来するには、さきに述べた駅から離れた地下道へ迂回することを強制されます。 これが災害時だったらどうでしょうか。深夜に災害が発生し、一刻を争う状況で南北を往来しなくてはならない必要性が出たときに、わざわざ迂回する余裕はありません。その1分1秒が生死を分けるのです。深夜の通行者は、ふだんはそれほど多くないかもしれません。しかし、いざというときに備えることこそが防災です。 そこで、私は、JRとメトロに区から強く働きかけ、深夜の南北往来を可能にすることが防災上必要であると考えますが、区は、荻窪駅東口改札前地下通路の深夜通行ができない現状を解消するためにどのような取り組みをしていくのか、伺います。 荻窪駅北口、青梅街道を渡ると、荻窪教会通り商店街という、日ごろから多くの人が行き交う、にぎわいのある商店街が広がります。教会通りの位置する天沼地域は、狭隘道路が入り組む交通困難地域、さらには木造住宅密集地域で、火災が発生するとあっという間に燃え広がる危険性があり、被害の拡大が予測されます。ですから、緊急車両の進入が難しいこの地域、荻窪駅周辺のまちづくりを考える上で、防災上緊急に対策が必要です。 そこで、まず、天沼地区、とりわけ人通りの多い教会通り周辺の不燃化対策の推進状況を伺います。 教会通りのある天沼地区は、狭隘道路に加え、多くの電柱が存在します。災害が発生した際、避難者は、電柱が倒れ、電線が垂れ下がって道を塞いでいると避難をすることができません。したがって、命を守る防災を考える上で、電柱地中化の議論は避けることができません。 杉並区は、緊急輸送道路、また、それと防災拠点をつなぐ道路の電柱の地中化を優先して進めていく方針です。それはもちろん大切です。一方で、教会通りのような、旧若杉小学校、天沼小学校という震災救援所や衛生病院などの防災拠点への避難経路になるような生活道路においてこそ電柱を地中化していく必要が高いと考えるのが、区民感情に近いものだと考えます。 そこで、防災拠点への避難経路となる生活道路の電柱を地中化し、災害時の安全を確保するべきと考えますが、今後の取り組みを伺い、私の一般質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。