発言 1
この発言の公式記録◆15番(わたなべ友貴議員) 私は、杉並区議会自由民主党のわたなべ友貴です。会派の一員として、通告に従い、区政一般について質問をさせていただきます。 質問項目は大きく2点、杉並の防災対策について、荻窪駅周辺のまちづくりについてです。これまでの区の取り組みを確認しながらも、これから先を見据えた、発展的で実りある議論になることを期待し、質問に移らせていただきます。よろしくお願いいたします。 まずは、杉並の防災対策について伺います。 区内の都立高校は災害時に3つの役割を担います。それは、震災救援所補助代替施設、一時滞在施設、災害時帰宅支援ステーションの3つです。きょうは、災害時における杉並区と都立高校の連携について、それぞれの役割ごとに伺ってまいります。 初めに、震災救援所補助代替施設について伺います。 大規模災害時、区民は、家屋の倒壊などで自宅避難が困難な場合、近くの区立小中学校に開設される震災救援所で避難生活を送ることになります。さらに、杉並区は、震災救援所が使えない場合や避難者があふれたときに備えて、区内の都立高校、さらには大学、私立高校等と災害協定を結び、震災救援所補助代替施設に指定しています。補助施設とは、被災者が拡大し、震災救援所の救援機能、救援能力では対応し切れなくなった場合に、被災者の収容、宿泊を行う施設。代替施設とは、そもそも震災によって救援所が深刻な被害を受けて使用できなくなった場合に、その機能の全てを担う施設をいいます。備えに備えを重ねることは、命を守るという防災の命題に真正面から向き合っており、とてもすばらしいことです。 近隣の区立小中学校が震災救援所になるということは、区の広報の成果により、区民の認知が着実に進んでいると思います。しかし、予定の震災救援所に入ることができない場合、どこで避難生活を送ればいいのか、ここまで把握している区民はどれだけいるでしょうか。杉並区地域防災計画に記載はありますが、震災救援所補助代替施設の仕組みを理解している区民は、決して多くはないと私は思います。せっかく協定を結んでいるのですから、より広く区民に周知をしなくてはもったいない。 そこで、まず、区内の都立高校を含めた、大学、高校等が震災救援所の補助代替施設に指定されておりますが、区は、実際に利用する可能性のある区民へどのように周知を行っているのか伺います。 では、いざ発災し、震災救援所補助代替施設を開設することになったとします。ここで1つ疑問が浮かびます。それは、補助代替施設の都立高校では、誰が震災救援所を運営するのかということです。5月に開かれた杉並区議会第2回定例会において申し上げましたが、震災救援所の運営は、地域住民、区職員、学校関係者という人の連携が肝です。しかし、震災救援所の運営に携わる地域の方々に補助代替施設の話をしても、そもそもその存在自体を知らない方が大半です。これでは人の連携は機能不全に陥ります。杉並区は、この震災救援所補助代替施設においても、通常の震災救援所を運営する地域の方々がスライドして運営をすると考えているのか。そうでないならば、別の誰かが運営をするのか。震災救援所補助代替施設の運営主体はどうなっているのか伺います。 通常の震災救援所では、年1回の震災救援所訓練、さらに地域住民、区職員、学校関係者による打ち合わせを重ねて震災に備えています。しかし、区内の補助代替施設においてこのような震災救援所訓練や打ち合わせが行われているということを私は聞いたことがありません。補助代替施設である都立高校でも、本来の震災救援所同様に、地域住民、区職員、そして学校関係者で訓練を行っていくべきと考えます。 また、その際には、せっかくですから、同じ補助代替施設をともに使う可能性のある近隣震災救援所の皆様と御一緒に合同で行ってみてはどうでしょうか。こうすることで震災救援所同士の横のつながりも生まれ、それぞれの取り組みを共有することもできるのではないでしょうか。もっとも、地域の皆様には本来の震災救援所の運営と並行して準備をお願いするため、負担がふえてしまいます。そこで、まずは顔合わせは打ち合わせから始めてもいいかもしれません。毎年行う小中学校での震災救援所訓練に、補助代替施設の都立学校関係者に参加してもらうことでもいいでしょう。これまでは地域住民と都立高校の連携が不十分でした。杉並区においてはぜひとも、これまで接点のなかった地域住民と都立高校との仲人としての役割を果たしていただきたいと思います。 そこで、今後、近隣震災救援所と連携した合同での補助代替施設における震災救援所訓練の開催について、区の見解を伺います。 次に、一時滞在施設について伺います。 区内には、特別支援学校を除く7校の都立高校があり、そのうち、杉並高校、豊多摩高校、農芸高校の3校は、一時滞在施設に指定されています。東京都は、東京都帰宅困難者対策条例において、帰宅困難者や企業に3日間程度の帰宅抑制を促しています。それは、帰宅中の余震や火災、群衆なだれによる二次災害を防いだり、一斉帰宅による道路渋滞を防ぎ、警察、消防の人命救助を妨げたりしないようにするためです。その帰宅抑制した方たちの受け入れ先が一時滞在施設です。そこでは、帰宅の際に通行可能な交通情報の掲示、トイレやブランケット、食料、水の提供が行われます。 では、その提供品についての備えは果たして十分なのでしょうか。もともと都立高校には生徒用の備蓄品があります。しかし、ふだんから一時滞在施設用、いわばゲスト用の備えまでしているのでしょうか。一時滞在施設の機能を果たすには、収容予定人数掛ける3日分の備蓄が必要ですし、倉庫内の場所も必要です。そこで、都立高校における一時滞在施設用の備蓄についてどのように備えをしているのか、現状を伺います。 区内の都立高校7校のうち3校が一時滞在施設と指定されています。では、残りの4校はどうでしょうか。 先ほど話に上がりましたが、区にはJR沿線4駅にそれぞれ駅前滞留者連絡会があり、帰宅困難者対策を行っています。私の地元荻窪にも荻窪駅前滞留者連絡会があります。区外の取り組みを視察に行かれるなど、熱心に活動されており、私も毎年訓練に参加させていただいております。訓練では、毎年交互に荻窪駅の北口と南口から指定の近隣一時滞在施設へ向かうのですが、きょうの本題はここです。 荻窪駅の北口では、駅から徒歩10分程度、天沼陸橋の先にある宗教施設が一時滞在施設に指定されています。一方、荻窪駅南口では、駅から約徒歩15分の荻窪地域区民センターが指定されています。問題は、ここに向かう道中で、駅から徒歩5分の都立荻窪高校の横を素通りしていくことです。どうしてここに高校があるのに使うことができないのか、訓練のたびに必ず参加者からブーイングが出るわけです。荻窪高校に限らず、未指定の都立高校が一時滞在施設となれば、帰宅困難者対策において、区は大きなアドバンテージを得ることになります。 そこで、区は今後、残りの4都立高校の一時滞在施設指定に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。 最後に、3つ目の役割である災害時帰宅支援ステーションについて伺います。 災害時帰宅支援ステーションとは、発災後、徒歩帰宅中の方や一時滞在施設から帰宅をする方の道中で休憩場所となり、情報や水を提供する場所です。コンビニやガソリンスタンドが主ですが、さらに全都立高校がこのステーションに指定されています。都立高校がステーションに指定されていることの周知は、本来東京都が行うべきものです。しかし、区としても、都立高校を徹底的に活用するべきだと私は考えます。 例えば、区が独自に開発した地図アプリすぎナビへの反映や、地域防災マップに災害時帰宅支援ステーションに特化した地図を記載するなど、方法はさまざま考えられます。 また、いざ発災時には、帰宅中の方が都立高校の前を通ったときに、直感的に災害時帰宅支援ステーションとわかるような視覚効果も必要です。そうでなくては、ステーションとなっている都立高校が素通りされ、全く利用されないということにもなりかねません。ですから、区が災害時帰宅支援ステーションの立て看板やのぼりを作成し、都立高校に事前に配付していくことも有効だと思います。 そこで、区は、今後、災害時帰宅支援ステーション指定の周知についてどのように取り組んでいくのか伺います。 以上のように、区は、都立高校に災害時、最大で3つの役割を担ってもらうことになります。もっとも都立高校がその全てを、生徒がいる状況で完璧にこなすことができるとは私も思ってはおりません。区として、都立高校との連携について改めて精査し、実効性のある関係を構築していくことを要望し、次の質問に移ります。 次に、女性の防災について伺います。 区は、杉並区男女共同参画行動計画において、防災分野における男女共同参画の推進を課題に挙げています。課題解決のために具体的な取り組みも始めています。 その一例として、私も聴講しましたが、区の防災課職員が地域住民に向けて行っている女性の防災についての講演があります。区職員が被災地に派遣されたときに現実に直面した避難所での女性の被害事例を挙げての講演は、大変熱のこもったものでした。さまざまな防災講演に参加してきましたが、女性の防災について、避難所での女性を取り巻く環境という視点で講演する方は珍しく、大変勉強になったのを覚えております。 さらに、区は、女性が人の目を気にせずに授乳や着がえをすることのできる屋内テントの研究も独自に進めております。ですから、私は、区は女性の防災について大変熱心に取り組もうとしていると感じております。 そこで、まず、杉並区は、女性の防災分野への参画についてどのようなテーマを持って取り組んでいるのか、具体的な取り組みを伺います。 以前、民間が行った女性の防災を考える講演会に参加したとき、講師の方が、女性は男性と違いパンティーストッキングをはきます、これは三角巾がわりとなります、これこそ女性の防災ですと胸を張っておっしゃっておりました。見当違いも甚だしい、それが私の意見です。私が考える女性の防災とは、女性が当事者として防災を進めていくことです。そのための環境をつくっていくことこそが行政の役割だと私は思います。 震災救援所の運営を例に考えてみます。従来の震災救援所の運営は、地域の方がその中心を担っており、その多くは男性です。ここに女性のメンバーの数がふえ、女性だけの活動班を立ち上げたり、そこで上がった意見を運営マニュアルに取り入れたりするなど、意思決定の段階から女性が当事者としてかかわることができれば、私は女性の防災が劇的に前に進んでいくものだと考えています。そのために、運営の中心を担っている男性役員の方に、女性役員をふやしていくことの必要性を理解していただくことや、そもそも役員を務めてくださる女性人材を発掘するなど、困難な課題が山積しています。 そこで、杉並区にはぜひとも、各震災救援所運営会議などで、折に触れて、防災の現場へ女性が当事者としてかかわっていくことの必要性を十分に説明していただきたいと思います。そして防災分野への女性参画のコーディネーターとしての役割を期待します。今後の取り組みについて見解を伺いまして、荻窪のまちづくりの質問に移らせていただきます。 荻窪駅周辺は区内商業の中心地で、商業施設や飲食店が多く集まり、にぎわいのある町並みを形成しています。区は、杉並区景観計画において、荻窪駅周辺の景観づくりの方向性を、駅周辺の商業地の特性を生かした景観づくりを進める、そして商業地域として周辺の町並みとの調和を図り、看板や広告物の集約に努め、落ちついたデザインを基調とするとしています。屋外広告物はまちを歩けば必ず区民の目に入り、無秩序に設置されれば、まちの品格を損ねることにもなりかねません。 そこで、まず、駅周辺の商業地域において、事業者と杉並区では、まちの品格に合うように、例えば大看板などの設置の前において、事業者と個別のやりとりがなされるものなのかどうか伺います。 荻窪というまちは、文化芸術とにぎわいと住環境が調和する品格のあるまちです。そして、駅の北側商業地域には、荻窪というまちの活気に満ちた文化芸術の拠点である杉並公会堂があります。この杉並公会堂と荻窪駅の動線上、青梅街道に面した、長く空き店舗だった場所に、ことしの8月、新規店舗がオープンしました。どんなお店が入るのか楽しみにしておりましたが、その気持ちはオープンの日に落胆に変わりました。青梅街道に面した店舗の入り口には、歩行者の目線の高さに巨大電子パネルの屋外広告が設置され、早朝から深夜までぎらぎらと映像が流され続けているではありませんか。荻窪のまちで、この屋外広告は悪い意味で異彩を放っています。店舗のある町会にお住まいの方から、この地域には多くの店舗があるが、ここまで地域になじまない広告は初めて、荻窪のまちとして許容していいのですかという怒りの声を何件も伺いました。 ここが私がよく遊びに行く新宿歌舞伎町のような繁華街でしたら、私は何も言いません。この屋外広告が著しく荻窪のまちの品格をおとしめていると考えているからこそ、議会で取り上げているのです。もちろん店舗も商売です。少しでも目立つようにという気持ちもわかります。お金もかけているでしょう。しかし、今回のように無秩序に屋外広告の設置を許せば、今後、ここに負けるなと一層派手な看板を設置する店舗があらわれ、いずれ収拾がつかなくなることは目に見えています。そうしてまちの品格が失われてしまうのです。 屋外広告は一度設置してしまえば、幾ら区民が声を上げても容易に取り外しや交換ができるようなものではありません。今回は、大人だけでなく、合唱コンクールなどで子供も多く利用する、区内屈指の文化拠点である杉並公会堂と荻窪駅の動線上での話です。朝から夜中まで大きなネオン看板が目線上に光っているこの光景が、荻窪のまちとして許容されてもいいのでしょうか。 そこで、これを契機に、屋外広告の設置には一定の制限を設けていくべきと考えますが、区の見解を伺います。 次に、空きビルの利活用について伺います。 荻窪には駅の南側にアメリカン・エキスプレスの日本支社があります。ここが来年区外へ完全移転することが発表されました。アメックスのような有名企業が荻窪にあることは、まちの魅力でもありましたし、連日800名近い社員の皆さんが荻窪の商店を利用してくださっていたので、本当に残念です。昨今、政府の掲げる働き方改革のもと、都心に本社を置く大企業は、都心から離れた、交通の便がよく、立地のいい場所に続々とリモートオフィスを開設しています。当然、荻窪の当該オフィスにも白羽の矢が立つと思います。荻窪のまちとともに歩んでいけるすばらしい企業が来てくださることを期待してやみません。 では、区として、このような好立地のビルが1フロアでもあいた場合に、何かに利用することはできないでしょうか。杉並区は、新産業分野の創業を支援するために、阿佐谷キック・オフ/オフィスを阿佐谷地域区民センター内に開設しています。新産業に取り組むような新進気鋭の創業者は、オフィス選びの際に、確かに家賃の安さも考慮します。しかし、今は、それに加えてSNSの時代です。インスタ映えとも言われるように、職場が絵になるということにも意識があり、それを自社のPR、またみずからのモチベーションアップにも存分に活用します。 現在のキック・オフ/オフィスは、駅からのアクセスもとてもよく、賃料も格安です。しかし、老朽化した区民センターの一部をパーティションで仕切っただけの簡易空間を部屋と称しているだけで、残念ながらオフィス自体の魅力は弱いと言わざるを得ません。心が躍らないのです。アメックスの入っていたような立派なビルのワンフロアに入って創業できるとなれば、利用したいと手を挙げる創業者は、今よりもますますふえると私は思います。また、このキック・オフ/オフィスは、阿佐谷地域区民センターの移転によって、次の行き先が決まっていないと聞いています。 そこで、今回のアメックスに限らず、こうした好立地の空きフロアを阿佐谷キック・オフ/オフィスの移転先として検討してみてはどうか、見解を伺います。 今回のような駅周辺ビルのまとまったフロアがあくというような情報は、荻窪のまちづくりを長年考えてきた人たちにとっては、真っ先に知りたい情報だと私は思います。アメックスのあった場所は、平成29年に策定された荻窪駅周辺まちづくり方針の対象区域内にあります。地域のまちづくり関係者が、その区域の情報を知らずにまちづくりを語ることはできません。しかし、荻窪で長年まちづくりに携わってきた方々や地元の町会、商店街の皆さんは、この移転について、私がお伝えするまで知らない方がほとんどでした。 そもそも荻窪駅周辺のまちづくりは、杉並区基本構想を受けて、平成24年にその第一歩として、区主催の「これからの荻窪駅周辺まちづくりを考えるアイデアコンペ」からスタートしました。このコンペの金賞をとった作品は、「Ogikubo Sharing-共有する文化が未来を描く-」。その中には、シェアオフィス、コワーキングスペースというキーワードがありました。今回のアメックスの跡は、このアイデアを形にするのに最適な場所だと思いますから、本来でしたら、まちづくり関係者にも共有してしかるべき情報です。もっともこのコンペ自体は、平成29年に荻窪駅周辺まちづくり方針の策定の中で存在感を失いましたので、シェアオフィス導入に向けた取り組みをしないこと自体を、ここで問題視するわけではありません。 私が申し上げたいのは、このようなまちづくり会議の方々を含めた地域の方から発信されたアイデアを、区にはより重く受けとめていただきたいということです。そして、スピード感を持って、そのアイデアの活用も含めてまちづくりを考えていくべきだと考えますが、区の見解を伺います。 第2回定例会でも申し上げましたが、南北の往来自由化を含めて、荻窪駅周辺のまちづくりは地域の方々の悲願です。区は、地域の方と定期的に勉強会を開いてくださっていると聞いています。今後はさらに一歩進んで、地域の皆様と御一緒にまちの情報を共有しながら、荻窪のまちの大きな未来を描いていってくださることを要望し、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。